足りぬ盲導犬飼育ボランティア 県内は2家族


 盲導犬事業を支える飼育ボランティアが不足している。育成過程に不可欠なのが、子犬を預かるパピーウオーカー(PW)と引退犬を引き取るボランティアだが、県内には1家族ずつしかいない。背景には認知度が低いことに加え、共働き世帯の増加や住宅事情の変化がある。事業の安定的な継続には、ボランティアの空白地帯となっている本県での取り組み拡大が欠かせない。関係機関は支援事業を周知するなどして関心を高めたい考えだ。

 奥州市水沢区花園町の高校教諭佐々木淳一さん(48)は3月、日本盲導犬協会仙台訓練センター(仙台市)からラブラドルレトリバーのラナ(雌)を預かった。転勤が多く犬を飼えなかったが、PWは期間が約10カ月で、社会貢献にもつながるため申し込んだ。

 同センターからは毎月、飼育の課題とアドバイスが出される。現在7カ月のラナは、静かに座って待機できるよう訓練中だ。佐々木さんは妻と2人の子どもと4人暮らし。「協会に支えてもらい、ラナと共に成長していける感覚だ。家族が集まる時間も増えた」とやりがいを語る。

 同協会は職員によるサポートの他、委託犬の医療費の一部助成なども始めている。同センターの金井政紀センター長は「盲導犬の育成事業と必要な役割は、まだまだ知られていない。岩手でも飼育事例や支援制度の周知を急ぎたい」と対策を練る。問い合わせは同センター(022・226・3910)へ。

【写真=ラナを囲む佐々木淳一さん(左)家族。盲導犬育成を支えるボランティアへの理解と協力が求められている=奥州市水沢区花園町】

(2017/09/13)

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