豪華列車「四季島」に本県の技 浄法寺漆や南部鉄器


 JR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島(しきしま)」に本県の伝統工芸の技が取り入れられている。採用されているのは、盛岡市の浄法寺漆産業(松沢卓生(たくお)社長)の浄法寺漆を使ったパネル壁材、同市の岩鋳(岩清水晃社長)が製造した南部鉄器の急須など。5月に運行開始した四季島は今月18日、県内で初めて一ノ関駅を訪れる予定で、関係者は「地域に根差したものづくり文化の魅力を伝えたい」と期待する。

 浄法寺漆産業のパネル壁材は全客室に設置。黒、朱色仕上げの2種類で大きさは最大縦58センチ、横17センチ。黒パネルはアルミ板に黒漆を塗り重ねて磨き、鏡面のようにする「呂色(ろいろ)技法」で深みのある漆黒を表した。朱色パネルはアルミ板に貼った布に黒漆を塗り、さらに朱色の漆を塗装し赤黒のまだらな模様を浮かび上がらせる。

 岩鋳は南部鉄器の急須のほか、照明スタンドや収納棚などの取っ手にも採用された。直径約10センチ、高さ約15センチの急須は幾何学模様が特徴で、最上級の四季島スイート、デラックススイートにのみ配置された。取っ手は全客室の収納棚や木製クロゼットなど各10〜15カ所に取り付けられ、模様は四季島のロゴマークを基にしている。

 本県の両社の製品を含む四季島の内外装デザインや名称、ロゴマークなどは、工業デザイナー奥山清行氏が代表を務めるデザイン会社「ケン・オクヤマ・デザイン」(山形市)が総合的に担当。奥山氏は「今回採用された製品が『四季島ブランド』として売れる形をつくり、東北活性化のビジネスモデルを構築したい」と展望する。

【写真堰¢S客室の壁に設置され、漆塗装による光沢が目を引くパネル。黒、朱色仕上げの2種類ある(JR東日本提供)】

【写真=四季島に採用された岩鋳の急須、照明スタンド、取っ手。岩清水晃社長(左)は「最高の名誉」と喜ぶ】

(2017/08/06)

[PR]

トップへ