住田町が調停申し立てへ 木工2組合償還問題


 住田町議会は11日の臨時会で、町が同町世田米の三陸木材高次加工協同組合(三木)と協同組合さんりくランバー(ランバー)=ともに紺野健吉代表理事=などに債務の支払いなどを求め、大船渡簡易裁判所に調停を申し立てる議案を賛成多数で可決した。債務総額は約10億7700万円。これまでの両組合の返済は計672万円にとどまり完済には程遠い状態で、議員からは「実質的に町の債権放棄につながる」と懸念の声が上がった。

 調停の相手は、両組合のほか県内外23人の連帯保証人。町は2007年以降3度にわたり両組合に融資した計7億9千万円のほか、三木への集成材加工施設の貸付料約7100万円と、ランバーの町有林立木の未払代金約2億2600万円などの償還を求める。

 これまでに三木は622万円、ランバーは50万円しか返せていない。調停では調停委員らが間に入り、両組合の財務状況などから支払い可能な限度額などを話し合うが、三木の昨年度純損失は1800万円、ランバーの純損失は3058万円とともに赤字で、支払い能力は限られるとみられる。町への返済額が大幅に減り、相当額の「町民の税金」が失われる恐れがある。

 多田欣一町長は「組合理事の当事者意識が薄く、このままでは返済もずるずると延びてしまう。一括で全部を法廷の場に上げ、どのくらい回収できるかだ」と申し立てに理解を求めた。

【写真=町が大船渡簡易裁判所に調停を申し立てる三陸木材高次加工協同組合の事務所=11日、住田町世田米】

(2017/07/12)

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