いじめ対応めぐり中学校長ら懲戒 県教委、矢巾事件で


 矢巾町のいじめ自殺事件で県教委は28日、生徒が通っていた中学校の男性校長(53)を減給10分の1(1カ月)、女性担任教諭(43)と女性副校長(60)、1年時の男性校長(59)を戒告の懲戒処分とした。いじめに関する県教委の懲戒処分は初。昨年12月に町の第三者委員会がまとめた調査報告を踏まえ、いじめ防止に向けた学校の組織的対応が不十分だったことや、生徒が自殺をほのめかしていたのに適切な措置を取らなかった担任の対応などが懲戒に当たると判断した。

 県教委は校長2人について、学校が定めたいじめ防止基本方針の教職員間での周知やいじめ防止対策委員会の運営などを怠り、学校組織として対応していなかった点を問題視。自殺をほのめかすサインが顕著になり、自殺時に現職だった校長の処分をより重くした。

 担任教諭は生徒が発していた「自殺のサイン」を認識できず保護者への連絡を怠ったことや、いじめ対応に関して学級全体への指導が不足していた。上司らと情報共有しなかった点については、管理職による体制整備が不十分で組織としての受け皿がなかったことが問題とした。

 県教委は、学校全体でいじめに対応する体制の整備に向け、管理職の意識醸成を重視。新年度に開く校長研修でいじめ防止の取り組みの実効性を高めるほか、いじめの認知や情報共有、組織対応の研修を継続する。県教委教職員課の今野秀一総括課長は「1人の命が失われた事実は重い。この反省を再発防止に生かしていく」と述べた。

(2017/03/29)

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