災害公営住宅で死亡火災 山田、70歳孤立状態か


 10日午後2時ごろ、山田町大沢の災害公営住宅県営大沢アパート(35戸)4階の畠中久雄さん(70)方から出火。和室の布団付近約2平方メートルを焼き、室内で畠中さんの遺体が見つかった。県内の災害公営住宅で死者を伴う火災は初。近隣住民らによると畠中さんは周囲との交流を絶ちがちで、孤立状態だった。

 アパートは鉄筋コンクリート造り5階建て。宮古署によると、畠中さんは1DKの居室の台所であおむけに倒れていた。同署は寝たばこなど失火の可能性が高いとみて原因を調べるとともに、12日に司法解剖を行って死因を調べる。

 近隣住民によると、畠中さんは震災前から同町大沢で1人暮らしで、漁業をしていた時もあった。震災後約5年間暮らした仮設住宅では昼に飲酒する姿を住民が心配していた。昨年8月に災害公営住宅に移ってからは、地域の行事に出ることはほとんどなかった。

<独居世帯のリスク浮き彫り>

 山田町大沢の災害公営住宅で畠中久雄さん(70)が亡くなった10日の火災は、見守りの手が届きにくい同住宅の状況が垣間見え、高齢独居世帯を中心とした「孤独死」のリスクが改めて浮き彫りとなった。仮設から公営住宅への入居が進み新たなコミュニティー形成が求められる中、関係者は「重点的な見守り体制の構築が必要だ」と強調する。

 周囲との接触を絶ちがちだった畠中さんの情報は、住民から同アパートを指定管理する県建築住宅センターに寄せられていた。2月に見守り活動の担当者が接触を試みたが、訪問しても会えず、電話にも出てくれない状況だった。

 高層階の入居者は外出機会が少なくなる傾向も指摘され、佐々木宏作自治会長(76)は「今回の事態を受け、見守り対策も考えたい」と話す。

【写真=畠中久雄さんの居室(4階の右から4部屋目)から出火し、畠山さんが亡くなった災害公営住宅県営大沢アパート=10日午後3時14分、山田町大沢】

(2017/03/11)

[PR]

トップへ