経済面に不安…自宅再建断念も 台風10号被災半年


 台風10号豪雨による住家被害が甚大だった岩泉町。発災から間もなく半年となる今も、町内には損壊したままの家屋が目立ち、住民は将来を見通せない日々が続く。経済面の不安から自宅再建を断念した人や、工務店に修理依頼が集中して順番待ちの人も。住民は「再建したくても支援金では足りない」「災害公営住宅にはいつ入れるのか」など不安を募らせている。

 「家を建て直したいが、支援金では全然足りない。これじゃあ何もできないよ」。同町乙茂(おとも)の自宅1階が浸水し、全壊判定を受けた男性会社員(60)はため息を漏らす。妻(53)と相談し、ローンを組んで元の家と同じ場所に新築すると決めた。全壊して町内に建設・購入する場合、国や町の支援金は最大500万円(世帯人数が複数の場合)。妻は「自己負担が大きい。老後の生活費も考えないといけないのに」と思案する。

 同町門の自宅が全壊判定を受けた男性会社員(60)は新築か補修かの選択に悩んだが、「見積もりを見たら、補修だけで1千万円以上かかる。年齢を考えると(再建は)諦めるしかない」と断念した。仮設住宅に住む男性の場合、補修への支援金は最大300万円(同)で見積額には程遠く、災害公営住宅への入居を選んだ。

【写真=自宅が全壊判定を受け、解体後に新築することを決めた夫婦。「国や県の支援がもっと必要だ」と訴える=27日、岩泉町乙茂】

(2017/02/28)
[PR]

トップへ