生活橋、見えぬ復旧 岩泉・台風10号禍5カ月


 昨年8月の台風10号豪雨災害から30日で5カ月。岩泉町では道路と各住家などを結ぶ生活橋の本復旧の見通しが立っていない。山間部を中心に70カ所以上あり、必要分を全て直すとしたら総額5億円以上かかる上、私道扱いのため国の激甚災害の補助対象外となるのが課題。鉄パイプを組み、木の板を渡した応急復旧の橋に頼るしかない住民たちから早い対応を望む声が上がるが、財源確保という高い壁が立ちはだかる。

 豪雨災害は、山間部の沢沿いに立地する集落や民家を襲い、個人や地域で整備した生活橋が流失、損壊した。町によると、住家と道路を結ぶ橋が158、田畑などを行き来するための橋が32の計190カ所あるうち、住家63、住家以外10の計73カ所が被災した。

 町は住家と道路を結んでいた橋63カ所のうち、復旧が必要な51カ所に鉄パイプと木の板の仮橋を設置。幅員約1〜1・5メートルと心もとなく、床板は5年程度で腐食する可能性がある。

 押し車を利用している鼠(そ)入(いり)地区の女性(82)は「大雨でまた橋が流れる心配があり、パイプの数も少なくて怖い。生活に欠かせない橋で早く復旧してもらいたい」と願う。

【写真=台風10号の豪雨災害で設置された仮橋。財源の課題があり、本復旧の見通しが立ってない=岩泉町鼠入】

(2017/01/30)
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