鍛治場の遺構を確認 釜石・橋尾鉄鉱山


 釜石市橋野町の世界遺産・橋野鉄鉱山の三番高炉南側に、明治初期に造営された鍛冶場とみられる遺構が見つかったことが6日、分かった。炉とみられる跡や鍛冶作業で出る鉄片、焼けた土などが見つかり、橋野が鉄採掘から製鉄、加工まで一貫生産する大規模プラントであったことが改めて裏付けられそうだ。

 市によると遺構は約70平方メートルで、高炉で作った鉄を再加工する炉跡とみられる場所が少なくとも1基、そばには鍛冶作業で出る「鍛造剥片(たんぞうはくへん)」という灰色の鉄片が固まって落ちている場所も見つかった。柱穴や焼けた赤褐色の土、熱を遮断する粘土壁の跡もあった。

 現場では既に、炉に風を送る「羽口(はぐち)」と呼ばれるふいごの先端部が出土している。今回の発見で、三番高炉のそばに鍛冶場があった可能性が高まった。

 鍛冶製品は見つかっていないが、市によると高炉場で使うくぎや刃物、馬のてい鉄などを作っていた可能性がある。遺構の下からは貨幣鋳造で出る「銭竿(ぜにさお)」と呼ばれる棒状遺物も出土し、遺構は銭竿の捨て場の上に造られたとみられる。

【写真=遺構から出土した羽口(左上)や棒状の銭竿】

(2017/11/07)
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