拡張登録へ研究総括 東京で「平泉の文化遺産」国際会議


 世界遺産「平泉の文化遺産」の拡張登録に向けて海外専門家らと意見を交わす国際会議(第5回研究集会)は5日、東京都内で開かれた。本年度は集中的に調査研究を行う5カ年計画の最終年度にあたり、各資産の研究内容を総括。専門家は登録済みの資産との一体性を示す遺構確認など新たな成果を高く評価した一方、世界遺産としての「普遍的価値」の考え方や理論設定などを課題に指摘した。

 文化庁、県などが主催し、海外専門家3人を含む関係者ら約70人が参加した。県と関係市町は2013〜17年度に研究調査を実施。同日は柳之御所遺跡(平泉町)など拡張登録を目指す5資産と、参考資産の接待館(せったいだて)遺跡(奥州市)について担当者が研究成果と課題を説明した。

 奥州藤原氏が政治を行った拠点「平泉館(ひらいずみのたち)」と推定されている柳之御所は無量光院跡、金鶏山(平泉町)との一体性を示す可能性がある橋脚遺構などを確認し、白鳥舘遺跡(奥州市)では平泉中心区域と直接的な関係が推測される手工業生産遺構群を確認。県は「平泉の100年間の歴史が具体的な証拠によって説明可能となった部分が増加した」とした。

 県と関係市町は本年度末に文化庁に推薦書素案を提出する予定。6日は「平泉の文化遺産」世界遺産拡張登録検討委員会を開き、委員と海外専門家3人が「顕著な普遍的価値」案について意見を交わす。

【写真=拡張登録を目指す資産の調査研究成果を総括し、登録への課題などについて意見を交わす関係者=5日、東京都】

(2017/08/06)
[PR]

トップへ