毛越寺庭園の価値議論 平泉で世界遺産シンポ


 世界遺産シンポジウム「庭園と平泉〜藤原氏が求めた極楽浄土の世界」(世界遺産連携推進実行委主催)は5日、平泉町の毛越寺本堂で開かれた。奥州藤原氏が築いた同寺の浄土庭園の価値や、庭に極楽浄土を表現した日本人の精神性などについて意見交換した。

 パネリストは造園家の進士五十八(しんじいそや)福井県立大学長、建築史家の井上章一国際日本文化研究センター教授、藤里明久(みょうきゅう)毛越寺貫主。千葉信胤(のぶたね)平泉文化遺産センター館長が司会した。

 進士学長は「日本庭園は自然石や樹木、立地を生かし、自然と共存して独特の美しい風景をコンパクトにまとめた。時間がたつと自然になじむ『時間の美』があるのが大きな特色。いつまでも守ることが大切」と強調した。

 井上教授は「平安時代の『作庭記(さくていき)』は庭づくりの世界最古の指南書。日本人は庭が好きで、京都の寺を見ると庭が主人公になっている」と説明した。

 藤里貫主は「毛越寺庭園は背景の山、川を表した遣水(やりみず)、海に見立てた池がそろっている。山の神など自然の神々に仏様が守られている空間が平泉の浄土式庭園の一つの在り方と考える」と持論を披露した。

【写真=浄土庭園の意義や価値などを論議した世界遺産シンポジウム】

(2017/02/06)
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