ILC全長短縮を検証 計画変更で有識者会議


 【東京支社】文部科学省の国際リニアコライダー(ILC)に関する第8回有識者会議(座長・平野真一元名古屋大総長)は5日、同省で開かれた。11月に国際将来加速器委員会(ICFA)が承認した加速器の初期整備延長短縮について検証を開始。計画変更に伴い2作業部会を再設置し、検証を本格化させる。第1回協議は来年1月ごろの予定。

 委員約10人が出席。科学的意義などを検証する素粒子原子核物理作業部会と、コストや技術的実現可能性を検証する技術設計報告書検証作業部会を再設置。2015年にとりまとめを行ったが、前提となる計画の変更に伴い再検証する。

 リニアコライダー国際推進委員会(LCB)議長でスイス連邦工科大ローザンヌ校の中田達也教授が、加速器の初期整備延長を当初の31キロから20キロに短縮する計画についてLCBとICFAの見解を報告。建設経費の最大40%削減と十分な物理的意義、日本政府に本格的検討を求める内容などを説明した。委員からホスト国の費用負担の在り方を問う声が出た。

 スイスの欧州合同原子核研究所(CERN=セルン)のエッカート・エルゼン研究・計算機部長も出席。ILCに関して判断材料となっている大型円形加速器(LHC)の実験状況を報告。欧州の素粒子物理の次期計画策定を踏まえ、18年までにILCの実現可能性を知る必要があるとし「LHCは長期的に成果が出ているが、一番難しいのは精度をいかに高めるかで、ILCへの期待は大きい」と述べた。

(2017/12/06)
[PR]

トップへ