ILCの全長短縮を承認 国際委、日本に実現促す


 世界の主要な加速器研究所の所長らで構成する国際将来加速器委員会(ICFA)は10日、宇宙誕生の謎に迫る実験施設・国際リニアコライダー(ILC)計画について、初期整備延長を当初計画の31キロから20キロに短縮することを承認し、「日本の主導で早期に実現してほしい」との声明を発表した。加速器の建設費は4割減の5千億円程度になる見込みで、国内誘致の可否を検討している日本政府の対応が注目される。

 声明では、ILCを万物に重さを与える素粒子・ヒッグス粒子の工場と位置づけ、ヒッグス粒子の精密な研究ができると説明。将来的に実験装置を拡張する「ステージング(段階的拡張)」により、粒子同士をぶつけるエネルギーを拡大し、大きな発見を導く可能性にも言及した。

 ILCは奥州市、一関市、気仙沼市にまたがる北上山地(北上高地)が世界最有力の建設候補地とされる。地下トンネルの具体的な位置は未定だが、20キロとなれば一関市を中心とした整備が想定される。

 達増知事は10日、取材に対し「ILCがより実現に近づいた。日本や各国の政府がスムーズに意思決定できるよう、積極的に協力する。受け入れ態勢の整備に一層努力する」と述べた。

【写真=ILCのイメージ図(Rey.Hori/高エネルギー加速器研究機構)】

(2017/11/11)
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