県内仕事始め、成長や変革誓う一年 経営者、年頭の言葉


 県内の企業、団体のトップは多くの事業所が仕事始めとなった4日、従業員らに2018年の意義や方向性を語った。「攻め」と「守り」が複雑に交錯する事業環境の中で、経営者は明るい未来を切り開くべく、決意の言葉を発信した。

 薬王堂(矢巾町)は4月で創業40周年。西郷辰弘社長は「今年のテーマは『集』。個々の力の結集は、チェーンとして力を発揮することにも通じる。組織の考えを浸透させ活動を継続させるにはコミュニケーションが大事だ」と訴えた。

 農業は今年、コメの生産調整(減反)廃止という変革期を迎える。県農協五連(盛岡市)の久保憲雄会長は「政府の急進的な農協改革の提言を含め、状況は厳しい。スピード感を持って自己改革する」と強調した。

 上閉伊酒造(遠野市)は昨年、大槌町で震災のがれきから見つかった稲穂から育てたコメを原料とする特別純米酒を製造した。新里佳子社長は「今は足元を固める時」とした上で「人口減で飲酒人口が減る中、自分たちの商品をいかに消費者に届けるか。ストーリー性など付加価値を備えた、遠野を盛り上げる商品づくりをしたい」と展望する。

 奥州市に事業所を置き、コメなどを原料としたエタノールの製造販売を行うファーメンステーション(東京都港区)の酒井里奈社長も「今年は生産量を現在の3倍にして化粧品など一般向け商品を拡充する。さまざまな企業と連携して発信力を高め、国内外のトップを切ってエタノール市場を形成する」と意気込む。

 沿岸被災地は復興への歩みが今も続く。ラグビーワールドカップ(W杯)が19年に迫り、旅館宝来館(釜石市)のおかみ岩崎昭子さんは「世界から訪れるお客さんをどうもてなすかを考え、形にする1年にしたい。地域一体となり、鵜住居の自然を生かしたまちづくりに取り組みたい」とビッグイベントへの準備などに気を引き締める。

 実感ある景気回復には「経済の血液」である金融の役割が大きい。北日本銀行(盛岡市)の柴田克洋頭取は「今年も(マイナス金利など)金融政策に大きな変化はないと感じる。一人一人が強みを磨き、お客さまに尽くす、地域に役立つ決意をして明るく、積極的に行こう」と呼び掛けた。

【写真=久保憲雄会長(右)のあいさつに耳を傾ける県農協五連の役職員】

(2018/01/05)
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