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三鉄、観光利用が快走 全線再開1カ月、需要継続が鍵



 三陸鉄道(本社宮古市、望月正彦社長)は6日、南北リアス線(107・6キロ)の全線運行再開から1カ月を迎えた。再開から4月末までの利用者(速報値)は北が約4万人、南は同約1万3千人の計約5万3千人で、昨年4月を上回った。地元利用の増加は厳しく、客足維持には観光需要の継続が鍵。同社は「地域の足」としてのあらためての定着と、イベント列車や観光企画を通した交流人口の確保に力を入れる。

 三鉄は4月、北リアス線の田野畑―小本間(10・5キロ)と南リアス線の吉浜―釜石間(15キロ)が再開し、完全復旧した。4月の利用者は昨年同期の北2万7876人、南6397人の計3万4273人を大きく上回り、同社はおおむね「順調」と受け止める。

 特に好調なのが観光利用。久慈駅では5日、出発30分前から乗客が列をつくった。盛岡市東中野の会社員(28)は「朝ドラ≠ナ見た通り、景色がきれい」と笑みを広げた。盛―釜石間では新型レトロ車両の定期列車が人気で、こいのぼりを飾った車両も乗客を楽しませた。

 今後の課題は地元利用者の拡大だ。現在の運行本数は北リアス線11往復、南リアス線9往復で震災前より各2往復減ったが、朝夕とも高校生の利用しやすいダイヤ編成にし、通学定期の利用者は着実に増加。ただ、沿線人口は減少しており、先行きは楽観できない。望月社長は「利用者数だけを見ると順調なスタートだが、まちづくりの遅れから、地域の皆さんが乗りたくても乗れない状況は続く。観光客の利用促進を図り、復興に寄与したい」と気を引き締める。

【写真=駅からの景色を写真に収める観光客ら。三陸鉄道は全線復旧から1カ月が経過し、おおむね順調なスタートを切った=5日午前9時40分ごろ、久慈市・久慈駅】

(2014.5.6)


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