WWW http://www.iwate-np.co.jp

2007−2008年企画


南極だより★越冬観測隊の活躍願い 夏隊ら豪州に到着★

 【オーストラリア・シドニーで報道部・鹿糠敏和】4カ月ぶりに見る緑がまぶしい。空も海も空気も柔らかく感じる―。しらせからオーストラリアの大地に降り立った第49次南極地域観測隊の夏隊本隊員の印象だ。

 同じく下船した48次越冬隊員にとっても1年4カ月ぶりに見る都会。「においがある」「緑の草木が不思議」と素朴な感想を口にする。下船した初日は人ごみと乗用車の速さに目が回る思いでもあった。

 49次隊は別動2隊がすでに帰国。夏隊本隊も日本への帰国まで間もなくとなった。伊村智隊長は「あとは越冬隊を日本から見守りたい」と昭和基地に残る29人の仲間に思いをはせた。

 越冬隊員は今、地道に観測を続けている。「南極観測は継続が大事」という通り、長年のデータは人類の未来にとって不可欠なものとなる。温室効果ガスの増加を示す貴重な数値を調査する「観測棟」は浅野比、青山朋樹の両隊員が管理している。気象観測は吉見英史隊員ら気象庁の5人が引き継ぎ、データの積み重ねに当たっている。

 設営系の隊員は日夜、基地の保守運営に励む。隊員たちの安全な行動を通信の野口徹也、近藤巧の両隊員、日常生活全般を庶務の金子宗一郎隊員が見守る。

 越冬隊員が極地での厳しい任務を無事に終え、家族・夏隊員らと全員が笑顔で再会したとき、初めて49次隊の活動は終了する。

【写真=夏隊員撤収で涙ながらに別れを惜しんだ49次隊員。南極と日本、離れていても隊員の心は一つ=2月15日、南極・昭和基地】

(2008.3.25)

南極便り一覧へ 特集トップへ戻る
 

トップへ